【90日目】根室市(北海道)→浜中町(北海道)
朝はいつもより少し遅めの9時頃起床。
野宿のときのように朝方の物音で起きることがないので、ついつい寝すぎてしまいました。
その後もダラダラ準備をして10時頃やっと出発。
この出発の遅さが後に響きます。
まさか今日が北海道に入って一番過酷な一日となるとは、この時はまだ知る由もありません。
「インディアン サマー カンパニー」さんを後にして、
向かうは日本最東端の納沙布岬!
出発後、1時間ほどで到着!
最北端の宗谷岬に到達したのが先月の半ばのことなので、
宗谷岬ほどは達成感を感じませんでした。
もちろん反時計回りに日本一周されている方は恐らく全く逆の意見です。
次の最端は、最南端の波照間島。
今は想像すらできない、だいーーーーぶ先の話です。
納沙布岬で写真を撮り、すぐ根室市街に戻ればよかったんですが、
最東端の食堂として有名な「鈴木食堂」でさんま丼を食べました。
この時点で昼の12時半。
ここにきてようやく今日の目的地について2人で考えだします。
調べると、この先100キロの間、道の駅がない。
根室を出ると、道の駅はおろかコンビニや集落すら確認できません。
ただ、2人だということもあり「何とかなるだろう」とここでも深く考えません。
根室市街に戻り、
ライダーハウスのお母さんにオススメされた回転寿し屋でまたもや食事。
根室のサーモンとサンマは絶品です!!!
朝から舌鼓鳴らしまくり。
この時点で14時半。
残り80キロ、ようやく釧路方面へと出発です。
この2人は後からわかることですが、寿司なんか食べてる余裕は本来ありませんでした。
現在の日没は19時頃。
ということは日没まで残された時間は4時間半。
80キロを4時間半、ギリです。
しかも、これは風がなく道が平坦であればの話。
そう、“あれば” の話。
現実は泣きたくなるほどのアップダウンと、
笑ってしまうほどの向かい風でした。
思うように進まず、だんだんと焦る2人。
ただ、ひたすらに何もない道。
こんな道が延々と、ただひたすらに延々と。
「どこか野宿するような場所があるだろう」という甘い認識が見事に打ち砕かれます。
というか、人気のないところでの野宿はヒグマが危険なので地元の方から何度も止められています。
18時を過ぎてもゴールが見えません。
僕自身久しぶりの100キロ越えも重なり、足の疲労が限界に近づいていきます。
足を休ませたいですが日没までに人気のあるところまで行かないと、
想像するだけで身が震える恐怖が待っています。
道の途中、ポツンと一件の農家が。
トイレもない状況だったので借りさせていただきました。
しばらく走っていると、
さきほどトイレを借りさせていただいたお宅のお母さんが、車で追いかけて来られていました。
「あんたたち夜ご飯持ってるの?これ良かったら食べなさい」
こんなに立派なお弁当をいただきました。
この状況で触れる人の温かさは体の芯まで沁みます。
わざわざ車でお弁当を持って来ていただいたのに、名前すらも聞くことができませんでした。
お母さん、本当に感謝いたします!
日が暮れる寸前に山道を抜け、
安全な街灯のある海岸線に出ることに!
本当に危なかった。。。本当に助かった。。。
そして夜20時頃、浜中町に到着。
なんとか人気のあるところにテントを張ることができました。
本日の走行距離130キロ越え。
間違いなく北海道に入って一番過酷な一日でした。
旅で出会ったおじさんからいただいた言葉
「あせらず あわてず あなどらず」の3Aをもう一度念頭に置き直して明日から進みます。
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
おやすみなさい!