【88日目】ウトロ(北海道)→別海町(北海道) 《世界遺産:知床半島》
今日はいよいよ知床峠越えです。
標高は738m。これまで越えてきた峠の中でもトップクラスの標高です。
予報はくもり。
しかし、晴れ女がついているという何の根拠もないパワーだけを頼りに出発です!
が、知床峠は霧がかってました。
さすがにこの視界の悪さでは、ヒグマが来たときに恐すぎるので霧が晴れるまで待機。
ここら辺の天候は分単位でコロコロ変わります。
15分も待機すれば霧はある程度晴れていました。
さぁ!ヒグマの住処へ突入です!
と、登り始めてすぐにエゾシカさんがお出迎え。
動物園と同じ、またはそれよりも近い距離で野生動物が見れます。
大声を出し、スマホで音楽を流し、鈴を鳴らし、
ヒグマに細心の注意を払いながらの峠越え。
ウトロ側からの峠越えは長くゆるやかな坂が続きます。
短く急な坂は苦手なので、これは助かりました。
標高370m到達。これでようやく半分。
風はなく、直射日光もない恵まれた天候でした。
本当にヒグマに遭遇したくないので、狂ったように叫び続けながら登りました。
エミリさんから「よくそんな大声出しながら登れるね」と呆れられましたが。。。
標高500m到達。あともう少しです。
頂上部分も見えてきたその時、
一台の乗用車が路肩にハザードを点けて停車していました。
「鹿でもいたのかな?」と思い横をすり抜けようとしたところ、
「今そこに熊いるから!!!」
「え?」
道路脇の雑木林を見るとハッキリとヒグマの姿が!!!!
写真ではわかりにくいかもしれませんが、親子熊です。
距離にして10mもない位置にヒグマ。
ヒグマと距離を取りながら、ゆっくりとその場を離れました。
あの距離での遭遇で助かりました。
彼らの住処にお邪魔している訳ですから、出会うのも当然のことなんですが。
そして、無事!標高738m知床峠制覇!
いやー登った登った!
今回の峠越えは体力的な疲れよりも精神的な疲れが大きかったです。
さすがに738mも登れば、見える景色は絶景!
あとはひたすら下るだけ!
下りの時にタイミング良く晴れました!
まだ雪の残る羅臼岳の間を縫うように颯爽と走り抜けます。
なんとも贅沢なサイクリング!
一切、漕ぐことなく10キロを走り抜けました。
峠を越えた後はふもとにある「熊の湯」で汗を流します。
この温泉は知床旅行者の間では有名な温泉。
無料なんですが、地元の方が毎日掃除をして大切に管理している、言わば善意で成り立っている温泉。
なので地元の方々のルールに従って入浴しなければなりません。
この熊の湯かなり熱いです。
でも、断りもなく水なんて入れようもんなら、ブチギレられます。
僕が入ろうとした時も、既に4人の地元のおじさま方がいらっしゃいました。
入浴のルールをしっかり読んで、恐る恐る入浴。
なんとか怒られずに事なきを得ました。
そんな熊の湯ですが、知床の大自然を露天風呂でたっぷり感じることができる唯一の温泉なので、是非知床にお越しの際は足を運んでみてください。
お風呂にも入って羅臼で食事。
今日は自分を甘やかそう。
羅臼からは北方領土の国後島も見えます。
あんなに近いのに、あの島にはパスポートがいります。
明日は根室へ!
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
おやすみなさい!