【87日目】斜里町(北海道)→ウトロ(北海道) 《世界遺産:知床半島》
「今年は爆発的にヒグマが出とるわ」
いまだ頭からこべりついて離れない計呂地のライダーハウスで聞いたおじさんの言葉。
そう、今から行くのは、“ヒグマの住処” として有名な世界遺産 知床半島。
「ヒグマと並走したチャリダーがいるらしい」
「道路で寝ているヒグマを見た」
「テントをヒグマに壊された」
ヒグマの情報を集めれば集めるほど不安は募ります。
しかし、ここまで来て知床半島を諦める訳にはいきません。
より安全を確保するために複数で行けばいいんだと考え、同じタイミングで知床半島に行く自転車旅のひとを探すことに。
秋田で出会った同じ日本一周自転車旅中のエミリさんが斜里付近にいたので合流。
二人で知床に向かいます。
このエミリさんとは秋田で出会い、青森市、函館市で再会していて、この旅4回目の合流なんですが、
この方、恐ろしいほど晴れ女なんです。
その威力を今回も遺憾なく発揮。
前日見た知床付近の予報は「くもりときどき雨」
しかし、そんなことは関係ありません。
出発するとみるみる内に晴れていきます。
晴れ女だとか雨男だとか、そういうのは僕は元来信じていないんですが、
さすがにここまでされると少しは信じざるを得ません。
しばらくすると大晴天!
ここまで晴れると、疲労感なく気持ちよく走れます!
知床半島の港町ウトロを目指します。
途中にあったオシンコシンの滝。
しっかり観光地化された滝はこの旅初かもしれません。
長期滞在後の再出発初日だったので、ヒザの具合を心配しましたが、
今回は特に痛みもなく走ることができました。
50キロほどでウトロ着!
今日はここから観光船に乗って知床半島の先端、知床岬に向かいます。
知床半島はその半分以上が一般人は入ることができません。
一般道も半島の半分あたりで途絶えています。
なので、知床岬を観るには航路でしか観ることしかできません。
と、いうことでウトロから出ている観光船に乗って出発!
オホーツク海の激しい荒波と流氷によってえぐられた断崖たちは迫力満天です。
この迫力満天の景色を見ながら、
ガイドさんが知床半島の動物や名所など様々な情報を入れてくれるので、
本当にわかりやすい!
と、そこで
「みなさんヒグマがいますよ!」とガイドさん。
どうやらこの岩場に野生のヒグマがいるようなんですが…
うわっ!!!
ホンマにヒグマおるっ!!!
デ、デカい。。。
しかも、右上にはオジロワシまでフレームインしてるじゃないですか。
こんなに近く、しかもオジロワシとヒグマを同時に見れることは、
そうそうあることじゃないらしいです。
スゴいものを見れたようです。
ヒグマ、オジロワシの他にも、
ウミウ、ウミネコ、エゾシカ、イルカ、クジラ…
今回は見れませんでしたが、野生のシャチ、アザラシなんかも見れるみたいです。
さすが世界自然遺産。野生動物の宝庫です。
人間が足を踏み入れていないだけで、ここまで動物たちは豊かに暮らせるんです。
そして約90分ほどで先端の知床岬に到着。
日本で唯一道路の走っていない岬です。
ここは国境ギリギリの場所。ここから30分ほど船を進めるとロシアに拿捕されるらしいです。
ですので、ここからウトロへ折り返します。
そして約3時間のクルーズを終えてウトロに帰港。
今回乗ったドルフィン号です。
感動をありがとうございました!
今日はそれだけで留まらず、
キレイな夕日まで拝む事ができました。
晴れ女バンザイ!
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
おやすみなさい!