【153・154日目】新宿区(東京)→富士吉田市(山梨)→新宿区(東京)《世界遺産:富士山》
昨日、富岡製糸場をコンプリートし、関東の世界遺産は「富士山」を残すのみ!
富士山まではレンタカーではなく、
申し込んだツアーのバスで五合目まで連れて行ってもらいます。
集合場所の新宿センタービル前にはたくさんのひとが。
想像していたより多い。
お盆でも週末でもない日を選び、ピークをずらしたつもりでしたが、
富士登山はやっぱりスゴい人気です。
バスに乗り込み、目指すは五合目!
今回の登山ルートは山梨県側から登る「吉田口ルート」。
何本かあるルートの中で一番ポピュラーなルートです。
山梨に近づくにつれて、どんどんと雲行きが怪しくなる…
まさか…
やめろよ…
クソーーーーーっ!!!!!
完全に雨!
そして、寒い!!
なんでよりにもよってこんな日に登らなならんのや!と心の中で思っていましたが、
五合目にはたくさんの人が!
みなさん雨でも関係なし!
スタートから上下雨仕様に着替えて、いよいよ出発です。
今回はツアーのバスで五合目まで来ましたが、
ここからは自分ひとりで登るフリープラン。
こちらは同じバスで来た「ガイド付きプラン」の方々。
バスに乗っていた中でフリープランなのは僕を含めて4人だけ。
富士登山初めての僕がフリープランで登山するのは、山を舐めてるんじゃないかと思うかもしれませんが、
ずっと前からフリーで行こうと決めていました。
なぜなら、一人で登るチャンスは今日だけかもしれないと思ったからです。
まず登山にそこまで傾倒していない僕は、この先富士山に来ることがあってもわざわざ一人で来ることはないと思ったからです。
あと、ガイドさん付きの旅はメリットもありますが、少なくないデメリットもあることを一人旅をしながら感じていたからです。
今まで登ったことのある山は北海道のニセコアンヌプリのみ!
無謀な挑戦が始まります。
登山口を出発してしばらくは道が狭く、大渋滞。
雨も降り続いているので、このチマチマな速度にせっかちな僕は少々ストレスを感じます。
六合目あたりで道が広くなったので、一気に速度を上げます。
ひとりぼっちの登山。
高山病には気を払い、深呼吸と水分補給をこまめに行いながら登ります。
もっとしんどいと思っていましたが意外と楽しい。
サクサク七合目まで到達。
山小屋で売っている飲み物や食べ物は聞いていた通り割高。
登れば登るほど値段は高くなっていきました。
雨は強まったり弱まったりをくり返します。
また、霧がかかって視界が悪い。
しかも道もゴツゴツした岩場に変わり、注意しないと足を滑らします。
晴れていたら景色を楽しみながらゆっくり登るんでしょうが、
全く景色も見えないので、ただただひたすらに登るのみ。
七合目を過ぎたあたりから、
上から降りてくるひとがチラホラ。
ここは登山道です。
本来下山する場合は下山道を使うのですが、下山道に行くには本八合目(八合目のさらに上)まで行かないと入れません。
天候や体力の面で本八合目まで行くのを諦めた方が登山道を使って下山している訳です。
そんな方を尻目に、とにかく山小屋まで急ぐ。
雨で靴や手袋が濡れてだんだんと感覚がなくなってます。。。
八合目到達!
山小屋のある本八合目まではあと少し!
ここで、雨が強烈になります。
言っておきますが、屋根なんてありません。
所々にある山小屋も宿泊するひとしか入れません。
すなわち、雨が降ると濡れっぱなしなんです。
雨に濡れ、風に吹かれ、体は震えながら、景色も見えず、
もう、ここは根性で登りました。
本八合目付近まで来ると、ほとんど登山している人を見かけなくなりました。
そして、なんとか山小屋に到着!!
山小屋に入るとさらに雨と風が強まりました。
とても外に出れるような状況じゃなくなっています。
危なかった。。。
ここであることを思い出す。
バスでアナウンスされていたんですが、ガイドさん付きプランの方々は女性や高齢の方にペースを合わすため、この山小屋まで約6時間をかけて登ると言っていました。
僕が本八合目に到達したのはスタートして約3時間。
そうなんです。
ここから3時間ほど、この最悪な天候の中登山をしないといけないんです。
少々気の毒に思いながら、山小屋で夕食を食べて仮眠を取りました。
朝3時頃、仮眠から覚めて、
外を見るとまだ雨が降っていました。
周りからは「ご来光も見えないし諦めようか」なんて言葉が聞こえてきます。
でも、僕はご来光なんてスタートの時点から諦めています。
もう目的はただ頂上に行きたいだけ!
小雨になるのを見計らって、まだ暗い中登山を続けました。
日の出前は恐ろしく寒い。
日光の力を改めて感じました。
しかし笑ってしまうほど、本当に誰もいない。
九合目着!
あと、もう少し!
徐々に明るくなる空。
そして、日の出の時刻。
晴れていたらキレイなオレンジに空が染まったはずです。
でも広がる雲海は少し気持ちを楽にしてくれました。
そして、見えた!
頂上の久須志神社の鳥居!
はい!ここが富士山の十合目!
でも、本当の頂上はもう少し先の「剣ヶ峰」という場所。
そこが最高標高地点の3776mです。
そして、正真正銘の頂上!
ここが日本で一番高い場所!!
日本で一番高い場所からの景色。
そして、富士山の火山口。
これで目的は達成しました。
途端に気持ちが切れたのか、凍えるような寒さに襲われます。
下山は走るように下りました。
下山道は広くて歩きやすいですが急な坂道が続いていました。
これは後で気づくのですが、この急勾配な下山道で滑らないように足を踏ん張り続けたことにより、
翌日猛烈な筋肉痛に苦しむこととなります。
下りは登りの半分の時間に収まり、
朝8時頃、スタート地点へと帰還しました。
登山下山合わせて7時間ほどでした。
スタートの時は雲がかかり見えなかった五合目からの富士山。
2時間前まであのてっぺんにいたわけです。
今回、富士山に登ってひとつ思ったこと。
この棒を勢いで買わない方がいいです。
僕は自転車に積めないので元から買うつもりはなかったですが、
これは登るときにはあまり活躍しません。
両手が空いている方が絶対に登りやすい。
しかも、登山を終えたあと帰るまでに必ず邪魔になります。
捨てるのに困っているひとをたくさん見かけました。
お土産はもっとコンパクトな物がたくさん売っています。
登山を終えても、大切に家に飾りたいひとは別ですが。
五合目到着後は、バスの集合時間の10時までゆっくり過ごしました。
ツアーのみなさんと合流して、帰りのバスの出発です。
帰りのバスで知ったんですが、
ガイドさん付きプランの方々は山小屋到達後、頂上に行くことなく下山したそうです。
悔しそうな方もいらっしゃいました。
こればっかりはどれだけ自分が行けると思ったとしても、ガイドさんの判断に従うしかありません。
というか、今回のツアーで頂上まで到達したのは僕一人だけだったようです。
このツアーは温泉付き!
帰りは河口湖畔にある温泉でゆっくり疲れを癒す。
こうして、無事富士登山を終えました。
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
おやすみなさい!
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