【75日目】興部町(北海道)→紋別市(北海道)
今日一日を振り返ると「旅の神様はいるんだな」そう感じた一日でした。
昨晩泊まった興部町の列車内は快適でぐっすり快眠。
ママチャリの佐賀のおじさんとは今日以降は違うルートです。
お互い旅の安全を祈願し合って、別々に出発。
相変わらず寒いー。
自転車旅は体温調節が難しいです。
常に体を動かし続けているため、あまり着込むとそれはそれで汗まみれになります。体があたたまるまでは寒さを我慢。
紋別市に到着。
道の駅で休憩です。
珍しく無料の無制限WiFiが飛んでいたため、少し仕事。
道の駅にはもっと無制限のWiFiを飛ばしてほしいです。
道の駅で飛んでいるのは15分限定のWiFiばかり。そんな中途半端な時間で何ができるんだろう。
持っているポケットWiFiも容量の制限があるので、できるだけ使いたくないんです。
2時間ほど仕事をして、そろそろ出発しようとしたら、
道の駅内に「流氷科学センター」なるものを発見。
オホーツク海沿岸は冬になると−20℃にまでなるようなんですが、その厳寒を体験できるということで入館しました。
当たり前のこと言います。
めっちゃくちゃ寒いです。
魚の氷の標本が作れてしまう寒さ。
凍った果物をバチ代わりにできるほどの寒さ。
オホーツク海の厳寒を肌で感じると、とても同じ日本とは思えません。
こんな中でも人間は生活できるんだからスゴい。
オホーツク海は冬になると流氷が流れつく日本で唯一の海です。
その流氷だらけになった海をこの「ガリンコ号」という船で流氷を砕きながら巡るツアーがあるみたいです。
いつか自分の目で流氷も見てみたい。
今日はあと30キロほど先の湧別町が目的地。
今から出発したらちょうどいい時間に到着します。
湧別町目がけて出発した途端、お兄さんに声を掛けられます。
「日本一周中?よっしゃー面白いひと見つけた!」
「今日どこまで?湧別町?それマスト?」
「今日ウチに泊まりにこない?」
と、いうことで
お兄さんのおウチに泊まらせていただくことに。
こういう偶然の出会いには身を任るのが一番。
この出会いはただの偶然ではありませんでした。
ここから恐ろしいくらいに偶然が重なっていきます。
偶然にも、
まずこのお兄さんは原付をリアカーを引いて日本一周されている方でした。
そして偶然にも、
お兄さんは紋別市が地元で、旅の途中で帰省中でした。
そして偶然にも、
今夜は地元の友達を家に呼んでの飲み会が開かれるようで、
次々と地元の友達の方が手土産を持って集まってきます。
タコに毛ガニにズワイガニ、タラバガニ…
たくさんのごちそうが食卓に次々に並びます。
中でも、漁師さんが持ってきた穫れたてのホタテをいただいたんですが、
今までのホタテの味は何だったんだと思うほどの味でした。
新鮮なホタテはさけるチーズみたいにひとつひとつの繊維を感じるんです。
こんな贅沢が待っているなんて1時間前には予想だにしませんでした。
倒れるほど食べ、浴びるほどに飲みました。
同じ日本一周をしているお兄さんと尽きることのない旅の話。
お兄さんとの出会いは本当にいい出会いです、と言うと
「別れたから、出会えたんだよ」と。
確かにそうです。明日にはここにいるみなさんとも別れるんです。
出会いにも感謝ですが、別れにも感謝です。
みなさんあたたかく迎え入れてくださり、本当に感謝いたします。
明日はどんな出会いがあるんだろう。
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
おやすみなさい!