【286日目】石垣島(沖縄)→波照間島(沖縄) ★日本最南端到達
離島めぐりふたつめ。
今日から波照間島(はてるまじま)に向かいます。
波照間島といえば有人島としては最も南にある島。
民間人が訪れることのできる島としては日本最南端となります。
西日本編は大阪からひたすら南下してきた訳ですが、
この波照間島でようやく折り返しです。
石垣島から波照間島に向かうにはフェリーを使うんですが、
このフェリーがひとクセあるフェリーでして。。。
石垣島から波照間島と与那国島に向かうこのフェリーのことを、
旅人は「ゲロ船」と呼びます。
読んで字の如く、揺れが激しいがゆえ乗客が高確率で船酔いすることで有名なフェリー。
こちらがその悪名高い波照間フェリー。
この悪名高いフェリーの存在は去年の段階から僕の耳には届いていました。
すでに沖縄を周った自転車旅の旅人から、散々ゲロ船には気をつけるように言われていたんです。
しかも、今回は台風1号が通り過ぎたあとなので海はまだ若干時化ています。
こんなもんまともに乗ったら絶対に酔います。
なので、出発前日の夜から今朝の朝方まで無理やりに夜更かし。
とにかくフェリーに乗り込んだらすぐに寝てしまえるようにフラフラの状態で港で待機。
チケットを購入し、自転車を預けたらすぐに横になるためザコ寝の席に向かいます。
次々と乗り込む他の乗客の皆さんはザコ寝の席ではなくデッキに出たり椅子の席に座るため2階に向かっていきます。
カップルも多くてみんな楽しそう。
そんな人たちを横目に、僕はすぐに枕とブランケットをセットして眠りにつきます。
ホリくんは僕と違い前日しっかり寝ていたので、僕と同じように横にはなっていましたがすぐには眠れなさそうな様子でした。
そして、
定刻通り出発。
約3時間の船旅が始まりました。。。
。。。。。
。。。
。
ぐぅわぁんっっ!
あまりの揺れにビックリして目を覚ましました。
一瞬、ベッドから落ちたかと思うほどの高低差のタテ揺れ。
しかもその揺れが延々と続きます。
窓の外の様子を見ようと起き上がると、
出発までガラガラだったザコ寝席がキッチキチに埋まっています。
え?いつのまに?
ザコ寝にいらっしゃるみなさんは、みんなゾンビみたいに顔が真っ白。
トイレに行こうと立ち上がりましたが、あまりにキッチキチだったので足の踏み場がない。
奥のトイレからは動物の鳴き声みたいなものが聞こえます。
それでもトイレに行こうとしましたが、僕の動線に寝ながら嘔吐している女性の姿が目に入ってきたのでさすがに諦める。
カオス。
ゲロ船おそるべし。
僕もこのまま起きているとやられるので、まだ残る眠気を頼りに目をつむりました。
そして3時間後、
日本最南端の島、波照間島に到着。
外は大快晴!!
ゾンビのみなさんには少々ツラい日差しかもしれませんが。
僕とホリくんは何とか船酔いせずに波照間上陸。
海もキレイ!
港なのにキレイなコバルトブルーをしています。
Googleマップで現在地を確認すると…
那覇より台湾の方が近いです。
えらい遠くまで来てもうたなぁ。。。
波照間島は周囲20kmほど。
自転車だとゆっくり走っても1時間半かかりません。
なので今日中に自転車で一周できるんですが、
とりあえずここからはまず「日本最南端の碑」に向かい走ります。
何キロか走って気づく。
波照間島はとんでもなくのどかな島。
人がいない。
車も通らない。
自分たちしかこの島にいないんじゃないかと錯覚するほど。
聞こえる音はサトウキビが揺れる音だけ。
後から調べてわかったんですが、この島には信号機が一台もないようです。
また、山がない平らな島なので見通しがいい。
なので地平線と水平線が同時に見れます。
こんな景色は内地ではなかなか出会えません。
こんなロケーションの中を走れるなんて自転車冥利に尽きます。
10kmほど走ると最南端の碑のある場所に到着しました。
「日本最南端」と言っても、
北端の宗谷岬や東端の納沙布岬のように周りに商店などはなくただポツンとたたずんでいます。
西日本編を始めて3ヶ月弱。
やっと到達!!
ここが、日本最南端!!!!!!
旅の286日目。
最南端到達により、日本一周の3/4が終わりました。
ここまで大きなケガもなく、
周りの方たちには恵まれ、
本当に幸せな旅ができています。
ここからの残り1/4も安全と健康第一で無事に一周が終えられるように旅を続けます。
旅で出会った全てのみなさまに感謝いたします。
ありがとうございます!
日本最南端からの眺め。
やっぱり宗谷岬の時といっしょ。
込み上げてきたのは独特の達成感。
この感覚を味わえるのは、実際に来てここに立った人にしかわからない。
最南端到達後もひたすらのどかな道を行く。
気持ちいいなー。
でも、波照間島の気をつけないといけないところは、
日陰と自販機がないこと。
調子に乗って走っているとあっという間に熱中症です。
目の前に一段とキレイな海が見えてきました。
休憩するため浜辺に下りる。
って、いやいやいやいや…
キレイすぎるやろっ!!
このレベルまでの海になってくると、言葉で言い表すのも野暮な気がします。
ここ以上の海を日本で探すのはかなり難しい。
とにかく美しい。
ここはニシ浜と言って波照間島唯一の海水浴場です。
他の場所では遊泳禁止となっています。
大好きな海でしばし戯れる。
こんなにキレイなニシ浜でも人の数は数えるほど。
とんでもなくのどかな場所です。
今日の宿は「民宿やどかり」さん。
ここのおばあが本当に話してて楽しい人で。
さっき見てきた「日本最南端の碑」は旦那さんが作るのに関わっていたんだそうです。
今日泊まる他のゲストさんと一緒に晩ご飯。
おばあの作ったカレーがまたうまいこと!!
いつもならここで、
「みんなで楽しくおしゃべりして一日を終えました」の流れですが、
今日はまだ長い。
波照間島は星の島としても有名。
日本で南十字星を好条件で観れる数少ない場所なんです。
しかも今日はありがたいことに晴れ!
満天の星空を見るために月が沈む深夜2時あたりまで部屋で待機。
横になっているとうっかり寝てしまってました。
目覚めて時計を見ると3時半!
危なっ!
急いで外に出る!
するとそこには見たこともない景色が広がっていました。
実はこの写真たちは後からいっしょに泊まっていたゲストさんからいただいたものです。
その方は偶然にもプロのカメラマンさん。
プロの方が撮った波照間の星空たちです。
天の川がハッキリと見えます。
星が降るとか、
星が掴めるとか、
星に手が届くだとか、
これまで星空に対する比喩はたくさん耳にしてきましたが、
なるほど、こういう星空を見て言ったんだろうなと感じます。
南十字星がどれかもわからない。
星が多すぎる。
あんまり見すぎると星酔いします。
波照間島は街灯も少ないので晴天だともれなくこの星空が見えます。
あまりにキレイなため道路で横になって星を眺める人がいて、それが事故の原因になったりしてるんだとか。
あぁ。
キレイやな。。。
今日は何度心を打たれたやろう。。。
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
おやすみなさい!
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