【26日目】上越市(新潟)→佐渡市(新潟)
佐渡汽船「あかね」の出航は朝の9時半。
フェリー乗り場で9時に友人と合流しました。
久々に見る知った顔。
今までとは違い、旅の雰囲気が一気に観光色が強くなります。
佐渡と言えば、金山!
楽しみです。
GWということもあり、フェリー乗り場には乗船を待つたくさんのひとと車。
船の内部ではできるだけムダなスペースを生まないように車を積載しようと、係員のひとの指示を出す声が飛び交います。
そして、出航。
佐渡汽船「あかね」は1年前に新しく就航した高速船(今までのものより1時間も短縮)らしく、座席シートもキレイで広く快適でした。
さすがGWです。
座席にもデッキにもひとひとひとひと…
出航してしばらくしてから海を見るとイルカが!
佐渡汽船に乗船したら、運が良ければイルカが見れますよ!
1時間半ほどで佐渡島の小木港に到着。
しかしずーっと晴れです。
佐渡島でも晴れてもらって、本当にありがたい。
友人と二人でサイクリングスタートです。
まずは小木港から5キロほどと距離が近かったので、
国の重要文化財に指定もされている「蓮華峰寺」というお寺を目指すことに。
が、そんなに気軽に行ける場所じゃなかった。
5キロ全部登り坂。
しょっぱなから、なかなかの難所からスタートしてしまいました。
汗だくになりながら、「蓮華峰寺」へ。
小さく小比叡山って書いてる…。
そりゃしんどい訳だ。。。
でもこの蓮華峰寺、苦労して来た甲斐ありました。
その時も、僕たち以外訪れているひともいないような、ひっそりと佇んでいるお寺なのですが、
鎌倉時代に造られた金剛力士像や、社殿がほとんど人の手が加わらないまま残されているんです。
今まで訪れたお寺は、観光地としても有名なお寺ばかりだったので、古くなったら色を塗り、改修をしてをくり返して保存されています。
でも、蓮華峰寺はほぼ昔の姿のまま。
時代の流れに沿って年老いていくお寺も、これはこれで心動かされます。
賽銭箱には蜘蛛の巣がはっていました。重要文化財ですよココ。
蓮華峰寺を後にして、
次に向かうは佐渡金山!だったのですが、
行く道の途中で見つけた「砂金採り」が気になり、予定を変更して砂金採りに。
しかし、この気ままな判断によって、その後の二人はえらい目に合います。
そんなこととはつゆ知らず、二人は初の砂金採りにはしゃぎます。
小さな砂金を採るのにも、結構な労力を要します。
初心者でもすぐコツが掴めるのでかなり楽しめますよ。
砂金採りで十分はしゃいだ後、
「腹減ったなー」と事前に調べていた回転寿司屋に。
今の自分ならこの段階で注意できます。
「早く金山へ行け!」と。
そんなこととはつゆ知らず、二人は寿司屋へ一直線。
こののどぐろのお寿司が絶品!
お腹を満たし、
そろそろメインの金山に行こうか、と
お寿司屋さんの店員さんに金山のことを聞くと「17時までだよ」と言われ、
時計を見ると16時!
残り20キロしかも山の上にあるので、絶対に間に合わない。
「佐渡に来て、金山見ないで帰るのは笑いもんになるよ」
というお寿司屋さんの大将の言葉もあり、
ここは使いました。
文明の利器を。
タクシーでレッツゴー!
なんとか金山の受付に間に合い、タクシーを降りようとすると運転手さんが
「帰りもタクシー乗るんやったら、待っといたるけぇ。メーターはそのままにしといたるから、ゆっくり観ておいで。」
本当になんて優しいんだ。。。
ありがとうございます!!
そしてメインイベント「佐渡金山」へ。
観た感想!無理してでも来てよかった!
世界遺産への登録が近いとされているだけに、一見の価値は大いにあります。
古くから日本最大の金鉱山と言われてきた佐渡金山。
あまりに深くそして長く掘っていったため(全て繋げると佐渡一周するみたいです)、
もう地上に出ずに、蟻のようにそこで暮らしていたそうです。
その人々の暮らしや仕事ぶりを蝋人形を使って解説してくれているんですが、
この蝋人形が精巧でさらに動くので、かなりリアル。
そして、一番衝撃だったのが、
金を採るために払われた人々の労力の大きさです。
この佐渡金山でいろいろと知っていけばいくほど、
金を採るというのは、本当に気が遠くなるような作業の連続なんだとわかります。
この一枚の小判を造るために、たくさんの人が身を粉にして働き続けていたんです。
今の労働賃金で、そして当時の手法でこの小判を製造したとしたら、一枚にとんでもない値段がつきます。
この山なんて、金採るために割ったらしいですから。
人間のバイタリティはハンパじゃない。
佐渡金山は一見の価値ありと言いましたが、カップルで行くことはオススメしません。
興味深いところではありますが、とてもはしゃげる気持ちにはなれないです。
佐渡金山をたっぷり堪能して、待っていただいていたタクシーに再び乗車。
そして自転車を置いていた場所に戻ったのが18時半。
宿まで30キロ。
あれ?日没までに間に合わない?
でも「なんとかなるだろうと」夕日なんて撮りながら、まだのんびりしていたバカな二人。
が、日没後、本当の恐怖がやってきます。
そう、田舎の夜は
真っっっっ暗なんです。
宿までにはひとつ大きな峠を越えないといけないんですが、
足下もろくに見えない状態での走行に。
いつ、何かしらの動物が出てきてもおかしくないような雰囲気の中、怖がりながらの危険な運転に。
旅のノープランさのツケがここにきて回ってきました。
なんとか、宿付近に到着するも、
宿は素泊まりなので、ご飯をどこかで食べないといけない。
が、店がない!
もう体力はゼロでしたが、一番近いコンビニまで行くことに。
距離、往復8キロ。
その時、もう友人はくたびれた人形のようになっていました。
小さな声で「ケツが取れる」とささやいていたので不気味でした。
そして、見たことも聞いたこともないコンビニに辿り着き、
やっと夕食にありつく二人。
友人はその後、宿について泥のように眠っていました。
久しぶりに自転車に乗った友人に80キロの走行は酷だったかもしれません。
ごめんなさい。
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
閲覧ありがとうございました!