【37日目】男鹿市(秋田)→大潟村(秋田)
「ビーッ!!!!!ビーッ!!!!!ビーッ!!!!!」
突然のけたたましい音で飛び起きました。
設定した覚えのない目覚ましかと思い、スマホを見ると
「地震警報」の文字。
その意味を飲み込むか飲み込まないかの内に、
ゆらゆらと室内が揺れ始めました。
「バンッ!!」
隣のひとのドアを開ける音。
そうか、避難経路確保しないといけないのか。
遅れて僕もドアを開けたところで揺れは収まりました。
こういうときの行動がちゃんと頭に入っていないことが恥ずかしい。
テレビをつけると地震情報一色。
結構揺れたもんな。。。
すると親戚のおばさんから電話。
かなり心配されました。
確かに海沿いに常にいますから、津波が来た場合は被害がダイレクトです。
おばさんに無事を報告して、これからの道路の状況を確認。
土砂崩れには注意しないといけないので。
出発時間を遅らして、様子を見て出発。
雨は降っていませんでいたが、台風の影響もあってか相変わらず風が強い。
いや、この風は3日前よりもひどい。
これはもう暴風の域です。
真っ正面に風が入ってくると前輪が浮きそうになるほど。
走れたもんじゃない。
ただ、助かったのは男鹿半島の海岸線は山の部分が多いことでした。
集落部分を抜けて、山を登っていくにつれて木々が風を防いでくれるんです。
なんとかまともに走れるようになったんですが、
これはこれでしんどいー!!
やっぱり半島は傾斜がキッツい。
平坦な道はほぼありません。
常に登っているか下っているか。
出発前からわかっていたことなんですが、久しぶりのこの感じにHPはどんどん削られていきます。
そりゃ登ってるから景色はいいんですけどね。
ここで、あることに気づきます。
「そういえば、朝ご飯を食べていない」
今朝の地震のせいですっかり忘れていました。
そうなってくると急にお腹が減ってくる。
だんだんと足に力が入らなくなってきます。
何でやねん!さっきまで動いてやろ!アホ!
もちろんこんな山中に店なんてありません。こういうときに限って食料も持っていない。
カバンの隅に入っていた飴玉を舐めてしのぎ、
とにかく集落があるところまで漕ぎます。
フラッフラになりながらなんとか男鹿温泉街へ到着。
もうこの状況下では全てに満点の評価が出ます。
腹も満たし、今日の目的の「なまはげ館」へ。
引き続き上下に揺さぶられます。
全然手加減してくれない道のりを経て、
「なまはげ館」に到着!もう足パンッパン!!
なまはげ館の横にあるこの伝承館というところでなまはげを実演していただけるんです。
なまはげは通常は大晦日の夜にしか出会えないみたいですから、かなり貴重な体験です。
この広間で待機していると…
「ゔぉおおおおおおおおお!!!!!!!」
来ました!!!!なまはげ!!!!!
こっわ!!!!!
想像以上に迫力あります!
大声あげますし、家中を騒ぎながら歩き回りますし、壁とかドンドンたたきますし、
子どものときに見ていたら確実にトラウマです。
ただ、こんなに大騒ぎしているのも、家の中から災いなどを追い払うためにしていることなんだそうです。
ただ乱暴に暴れているのではなく、そのひとつひとつ所作にはいろんなしきたりや意味があって、それを踏まえて見るとおもしろいです。
最後は今年も怠けずに精進するように主人と約束して帰っていきました。
実演が終わったあとは資料館の方へ。
なまはげの由来や歴史はかなり興味深かったです。
なまはげは男鹿地方の集落ごとに独自のものがあるんです。
中にはかわいいやつもいました。
なまはげを堪能できて今日は大満足でした。
明日はいよいよ世界遺産の「白神山地」へ。
晴れろよ!
いやすみません晴れてください。
今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。
明日も一日とにかく安全第一。
おやすみなさい!