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自転車日本一周の旅

あらゆる旅は、その速さと比例してつまらなくなる。

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  • オカムラヨウスケ
  • 11月11日生
  • A型
  • グラフィックデザイナー
学生時代部活経験なし。

一人旅経験なし。野宿経験なし。

自転車はママチャリ以外乗った経験なし。

なしなしだらけ...

くもり 本日の走行距離78.6km

【39日目】深浦町(青森) →つがる市(青森)《世界遺産:白神山地》

朝一のトレッキングのため、早朝6時起き。

昨晩雨が降っていたため、テントを乾かす作業から。

すっかりテントの設置や収納も早くなりました。

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自転車をキャンプ場に置かしていただき、

青池へとトレッキングです。

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朝一なので誰もいません。

ひとりでもくもくと進みます。

澄んだ空気、森の匂い、鳥のさえずり、本当に気持ちがいい。

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驚いたのが鳥の鳴き声の種類。

十種類以上は聞こえてきます。

山形のユースホステルのオーナーさんが教えてくれたことなんですが、これは原生林だからこそのことだそうです。

豊富な種類の木々が生えているからこそ、様々な種類の動物が生息できるみたいなんです。

オーナーさんに教えていただいたことを肌で実感することができました。

 

しばらく進むと、ブナの自然林のエリアへ。

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それが何なのか、僕は詳しくは知りませんが、

この感じを言い表す言葉で最もふさわしいのは、まさしく「マイナスイオン」です。

昨晩雨が降ったので、水のしずくがところどころで落ちてきます。それがまた雰囲気をつくります。

自然に何度もしてしまう深呼吸。

経験したことのない神秘的な空間でした。

 

ブナの自然林を抜け、青池へ。

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あまりの青さにビックリ。

なのに池の中にある流木が見えるほど澄んでいるんです。

不思議すぎてずっと観察していました。

 

約1時間ほどのトレッキングを終えて、キャンプ場に戻りました。

ここまで誰ともすれ違うこともなく貸し切り状態でした。

キャンプ場のスタッフに聞くと、大型連休の際にはシャトルバスに乗った観光客の方たちが、20〜30人ごとにピストンで山に入っていくみたいです。

そう考えると、なんとも贅沢な朝の散歩でした。

これは平日旅の大きな魅力です。

 

白神山地また来たい場所です。

今度はしっかり登山したい。

 

 

白神山地を堪能した後は、引き続き海岸線へと戻ります。

30キロ進んだところにあったあるお寺。

ここは「円覚寺」というお寺で偶然通りすがっただけですが、せっかくなので参拝することに。

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実はこのお寺が、かの有名な坂上田村麻呂が建立したとされる県内屈指のお寺でした。

残念ながら撮影は禁止だったのですが、このお寺に飾られてある約8万4千人もの人間の毛髪をもってつくられた「毛髪刺繍」は一見の価値があります。

見たらわかりますが、とても信じられませんよ。

 

ふらりと寄ったところにも、驚きはたくさんあります。

 

お寺を後にしてさらに北上していると、

 

リアカーを引いたおじさんが。

リアカーに立てられたのぼりを読むと

 

…え?

 

「日本一周!?」

 

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たまらず話しかけました。

 

ここらでは聞けない中国地方のなまりが入っています。

なんと、おじさんは山口県の宇部から反時計回りに日本を一周しているのだそうです。

いや、すごすぎる…。

 

「お父さんおいくつなんですか?」

 

「えぇーと、今年で72歳や」

 

72歳…!?

 

 

「今日はどこまで行くんや?」

「今日は夕方から雨みたいなんで、鯵ヶ沢くらいまでですかね。」

「なに言うとんじゃー、自転車やからもっと行けるじゃろ!行け行け!」

 

あ、はい…。

おじさんに言われると、何も言い返せません。

 

きっと若さは年齢ではないんです。

気持ちと行動だと感じました。

 

おじさんを見ていると、これから先の人生もできる限り体を動かそうと思いました。

70歳を越えても、こんな風にハツラツと動けることが何にも代え難い幸せだと思います。

僕からしたら、もうこのおじさんはおじさんではなく“お兄さん”でした。

 

お兄さんにとんでもないパワーをいただき、当初の目的地よりも先にあった道の駅まで辿り着きました。

ここでも、さらに強烈な出会いが待っていました。

 

そこには荷物を積んだ自転車が。

同じ自転車旅の方かなと思って持ち主を探すと、

女性の方だったんです。

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しかも同い年。

この旅をしているとわかりますが、女性の自転車旅はかなり大変だと思います。

ただただ尊敬します。

強くてかっこいい女のひとでした。

 

またもやパワーをいただき…

というかいただきすぎだろ。返さないと!

 

 

 

今日も一日おかげさまの気持ちを大切に。

明日も一日とにかく安全第一。

 

閲覧ありがとうございました!